Title: ちょっとレトロに
Name: liliana
Date: 2002/11/8(Fri) 17:31
CommentID: 2147
Message: 1920年から30年代はドイツ映画の黄金時代で、ベルリンはハリウッドと並ぶ映画の都でした。この時期には、元祖・怪奇映画の「吸血鬼ノスフェラトゥ」、SF映画の草分け「メトロポリス」、マレーネ・ディートリッヒの出世作「嘆きの天使」など、映画史に残る傑作、名作の数々が作られています。ビデオや近代美術館フィルムセンターでの上映があればぜひご覧になってください。
なかでも私の大好きなのは、「会議は踊る」(Der Kongress Tanzt)。1814年のウィーン会議を背景に、ロシア皇帝と町娘のロマンスを描いたオペレッタ映画です。主題歌「ただ一度だけ」(Das gibt's nur einmal)はじめ、ウィーン情緒たっぷりの名曲と、流麗な映像、間然とするところのないストーリー展開。映画のすごく基本的なところでのな楽しさ、わくわくする気分が一杯の作品です。そして一抹の哀感。
けれどこの隆盛も、短いものでした。1933年にヒトラーが政権をとると、ドイツ映画は急速に衰微していきます (ナチス時代にレニ・リーフェンシュタールが政治的意図で賛否のわかれるところのいくつかの傑作ドキュメンタリーを撮りましたが)。
人生でたった一度だけ そして二度と訪れぬ 夢のように すばらしい一時
と歌う「ただ一度だけ」は、ドイツ、あるいはヨーロッパ全土の短い ”春”への挽歌だったのかもしれません。
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